昨年、Wahoo から、マルチスポーツ用GPSウォッチの ELEMNT Rival が発売された。これがなかなかおもしろい機能も搭載されていて魅力的な製品でかーなーり物欲が刺激されたのだが、現在私は Garmin Foreathlete 945 を使っていて、普段のトレーニングもレースも、データはすべて Garmin Connect で管理している。
たとえいかに魅力的な新製品が出たとしても、データの管理なども含めてすべて移行することになるので、いろんなことを総合的に考える必要がある。ので、デバイスの機能以外についても比較してみようと思う。
- Wahoo ELEMNT Rival
- Garmin Foreathlete 945(そして745)
- Wahoo ELEMNT Rival と Garmin Foreathlete 945/745 はどう違うの?
- 結論
Wahoo ELEMNT Rival
Wahoo ELEMNT Rival は2020年11月に発表された Wahoo 初のマルチスポーツ用GPSウォッチだ。
公式のWebサイトはこちら(なんでか埋め込み用のリンクが生成されない…)
https://jp.wahoofitness.com/devices/sport-watches/elemnt-rival
このカテゴリの製品の中では後発なのだが、サイクルコンピュータやサイクルトレーナーの分野ではそれなりの歴史と実績のあるメーカーなのでわりと注目を集めている。
けんたさんのYoutubeチャンネルでも、トライアスリートの MihoC さんと一緒にレビューしている。
価格は39,800円(税込)と、他社製品に比べるとお安めとなっている。
Garmin Foreathlete 945(そして745)
対して、私が使っている Garmin Foreathlete 945 は、2019年6月に発売された Garmin の マルチスポーツ用GPSウォッチ。
価格は69,800円(税抜)と、Rivalに比べるとけっこうお高め。
発売時期や価格帯から考えると、ELEMNT Rival の比較対象にするならば Garmin Foreathlete 745 の方が絶対適切だよなぁw
こちらは 44,800円(税別)と 945 よりもだいぶお求めやすい。機能的にも945のほうがバッテリーの持ち時間が長くて地図機能があるってだけだし、745はSuicaが使えるので価格差と機能面で考えるといま買うなら745かなあ。あと745の方がちょっと小さいね。
Wahoo ELEMNT Rival と Garmin Foreathlete 945/745 はどう違うの?
タッチレストランジション
まず、ELEMNT Rival の目玉の機能にタッチレストランジションというものがある。いままではトライアスロンの3種目をこなしていく中で、GPSウォッチを操作してスイムからバイク、バイクからランのモードを変えるのを手動で切り替えなければいけなかったのだが、ELEMNT Rival はいちいち操作しなくても自動的に記録するデータをその時の種目に応じて替えてくれるとのこと。
これはとっても魅力的な機能だと思う。ごくたまに操作を忘れてしまうことがあったりするので、いちいち操作しなくてもレースがはじまってから終わるまでウォッチを「見るだけ」で済むというのはすごく楽だ。
単体デバイスで完結してるのかな?
ところでバイクのデータは同じ Wahoo のサイクルコンピュータと同期可能って書いてあるのだけど、ELEMNT Rival 単体でバイクパートのデータを記録することはできないのだろうか? それについていろいろ検索してみたのだけど、どれもサイコンとの同期を前提とした記述しかない。
もし仮に ELEMNT Rival 単体でバイクのデータが記録できないとすると、バイクには必ず ELEMNT などの ELEMNT Rival に対応したサイクルコンピュータが必要になってくる。ってことは、ELEMNT Rival に乗り換えようと思ったら、サイコンも買わなきゃいけないってことになるね。
945 はクイックリリースキットで便利に使える
対して、私が使っている Garmin Foreathlete 945 の場合は、クイックリリースキットを使うことで、スイムとランの時は手首に、バイクの時はバイクに装着することができる。なにを言ってるかよくわからない人はこの動画をみると何となくわかると思う。
この動画は935のものだが、945もまったく同じキットを使うのである。
これを使うことでバイク時にいちいち手首の時計を見なくて済むのだが、着けたり外したりはちょっとめんどくさい。その点、ELEMNT Rival のようにバイクはサイコンを使ってそれとGPSウォッチを連動させる、というのはすごくいいアイデアではある。Garmin も追従して Edge シリーズと連動する同じような機能を搭載したりするのかな。期待したい。 けど、Garmin のサイコン高いからなあ…。
ちなみに、735にはクイックリリースキットがない。おそらく前述の945/935用のキットはサイズが異なるので使えないはずなので、735でトライアスロンのレースに参加する場合は、バイク時にいろんな情報を見たい場合は腕の735をいちいち見る必要がある。
データの管理
そして移行をためらう一番大きな理由がデータの管理について。
Wahoo Fitness アプリ
Wahoo のデータ管理はスマホアプリの「Wahoo Fitness」のみ。
Wahooの心拍計を使うときにしか使ったことがないのでよくわからないのだけど、あまり細かな記録が取れるわけではなさそう。
Garmin Connect
対して Garmin Connect はブラウザからのアクセスも可能だし、マップにコースを設定したり、いろんなアクティビティのゴールを設定したりもできるし、Wahoo Fitness に比べてかゆいところに手が届く。ここはこの分野での歴史の長いだけに一日の長がある。
結論
と、いろいろ書いてきたが、個人的にはいまの Garmin Foreathlete 945 を使い続けることにする。理由は以下の通り
- データ管理のプラットフォームを変えたくない
- Wahoo のサイコンも同時に買うのはコスパよくない
- タッチレストランジションはきっと Garmin 陣営も追従するはず
というもの。
これからマルチスポーツ用GPSウォッチの購入を検討する人であれば、まだ悩める。Wahoo ELEMNT Rival も十分検討の余地はある。各種センサーやスマートトレーナーではトップメーカーの位置を確立したので、サイコンなどのGPSデバイスでも今後アプリの面でもどんどん良くなるんだろうなという期待感は高いし。
Garmin は GPS デバイスの先駆者的なメーカーでもあるし、ゴルフとかほかのスポーツや日常生活のデータ管理などもすでにいろいろできることもあって、いろんなログを取って楽しみたい人にはうってつけだと思う。トライアスロンに限定したとしても、バイクパートで腕時計をみるのが気にならない人であれば十分コスパよく使えるデバイスだと思う。
つまり、「すでに Garmin 陣営の人は Garmin 続投!まっさらな人は好みで選べばいいんじゃね?」ってことで。
個人的にはまっさらなヒトでもGarminを激推ししたいところ。なぜなら自転車やトライアスロンなどのガチなスポーツ勢だけではなく、生活者全般を広くサポートしていこうというGarminの姿勢がとても素晴らしいから。