Triathlogue - トライアスローグ

札幌在住のへっぽこトライアスリートによる日々のトレーニングの記録とあれこれ

世界初の「マイボトル・マラソン」、第15回湘南国際マラソンの記者発表会があった

 先日、毎年あっという間に定員が埋まってしまう大人気大会の湘南国際マラソンが、来年「マイボトルマラソン」になるらしいよって記事を書いた。

triathlogue.jp

昨日の昼に記者発表会があり、概要が詳らかになったので、見ていきたい。

第15回湘南国際マラソン記者発表会

今回の記者発表会は YouTube の生配信で本日の13時から観る事ができた。私は夕方にアーカイブを観たのだが、いろいろと興味深い点があった。アーカイブも観ることができるが、ダイジェスト版が公開されていたのでそれを貼っておく(ノーカット版もあるけど)。

www.youtube.com

また、記者発表に伴って大会webサイトも更新されていた。

www.shonan-kokusai.jp

大会エントリーは9月5日から。今回もあっという間に参加枠が埋まってしまうのかもしれない。

記者発表会はまず大会名誉会長の河野太郎防衛大臣から大会概要の説明。さすがにわかりやすいw そのあとプラスチックフリー監修の東京農工大学の高田教授、感染症予防監修の北海道大学玉城教授から、それぞれ監修する分野についての詳しい説明があった。

ざっくりと記者発表会で話された内容を以下にまとめてみた。

給水スタイルの変更

これまで湘南国際マラソンでは25,000人のランナーに対して、給水所を13箇所設置していたが、これを約500箇所にマイボトル・マイカップで利用できる給水ポイントを設置するとのこと。もちろん実際には等間隔に接地されるわけではないだろうけれど、ざっくり距離で割ると約85メートルごとに給水ポイントがあることになる。

記者発表会でも大会webサイトでも写真が公開されているが、柔らかい素材でできたマイボトル・マイカップもあるようだ。エントリー時に同時に購入できたりするのかな。好きなときに給水できる状況なのであれば、カラビナでカップぶら下げて走るのもいいかもしれない。

探してみたら今回の大会スポンサーのノースフェイスでこんなものを出していた。

容量が200mlなので、記者発表で言っていた400mlには足りないのだが、これでもいいんだろうか。もっと容量の大きいこういうのもある。

キャンプなどでも便利そうだから一つ持っておいてもいいかもしれない。

環境対策

これまでは給水のために31,500本のペットボトル、50万個の使い捨てカップを利用していたとのこと。この膨大な量のゴミが削減される。荒川の河口に流れ着いて回収されるペットボトルのゴミが年間約40,000本とのことなので、それに匹敵する量のゴミが削減されることになるらしい。

また、SDGsとの関連にも言及されていた。給水スタイルを変更することで約6tの二酸化炭素を削減できるとのこと。これは500mlのペットボトルに換算して17万本ぶんのCO2排出量に匹敵するとのこと。

防災対策

約50tの水を一時的に供給する体制を作ることは、災害時に水を供給する仕組みづくりでもあるらしい。なるほど災害時には自衛隊の給水車などが出て水を供給したりしているが、これをもっと柔軟に組み立てられないか、いろんな試行錯誤をする機会の一つとしてはマラソン大会は最適かもしれない。

スポーツ大会を通じた社会課題の発信

北大の玉城教授が引用していた言葉で印象的だったのは「Fast alone, far together(はやく行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければ皆で行こう)」というものだ。マラソン大会はもちろん個人個人の記録への挑戦など、それぞれに達成する目標があったりする。だが、それらの目標を実現する場としてのマラソン大会を開催するためにはさまざまなハードルがこれまで以上に上がってきているので、それを解決することを参加するランナーも意識していく必要があるだろう。

そのために大会そのものを主に社会課題を発信する場として活用していくのはとてもいい試みではないかと思う。他の大会も追随してスポーツイベントのあり方がこうやって変わっていくのは面白いかもしれない。

さてトライアスロンはどうなるか

翻って鑑みるに、トライアスロンで使われるプラスチック製品のなんと多いことか。

ウェットスーツの素材、ウェア、ゼッケンベルト、バイクの部品、ボトル、シューズ、サングラス、etc. etc. 挙げていけばきりがないくらいに我々トライアスリートはマラソンランナー以上にたくさんのプラスチック製品に頼って競技を楽しんでいる。おまけにコースは海もあれば湖も川もあってやれ水質がどうのとかが話題によく上がるので環境問題を発信する場としてはいろんな切り口が考えられるんじゃないかと思う。

サステナブルな社会を実現するための情報発信のために、サステナブルな大会運営がどうあるべきか、そしてそれを参加者としてどう支援していくかを考えるのは決して無駄ではないと思う。