トライアスロンの最初の種目、スイムではいろんなことが起こりがち。以前に書いたパニックなんかもそうだけど、それ以外にも普段プールで泳いでいる時には決してあり得ないことがたくさん起きる。大変なこともあるけれど、そういうところも含めて面白がってしまえばだいぶ気が楽になるので、整理してみたい。
スタート前
位置取り
同時にスタートする人たちの中で、どの位置からスタートするかはとても重要な問題だと思う。自信がある人はどんどん前に行くし、あまりスイムが得意じゃないとか、人とのバトルを避けたいと思う人は後ろの方から行こうとする。遅れないようにと早めに列に並んでいたがために最前列になってしまい、戸惑っている人もたまにいる。私がやった。
水分補給しすぎ
スイムスタート前に水やゼリーなどを配布してくれる大会は多い。が、ここで配られるがままにたくさん水分をとってしまって泳いでる最中から尿意を催してしまう場合がある。私もたまにやる。
オリンピックディスタンスであれば、起きてから適切に水分を取れていれば水分補給はスタート直前にする必要はなくてバイクパートに入ってからで十分じゃないかと思う。水分が欲しくなったらちょっと含むくらいでいいんじゃないかな。
泳いでいるとき
パニック
以前記事にしたけれどパニックはほんとに怖い。なるべくなら経験しないで済んだほうがいいと思うので、これからトライアスロンをはじめる人やパニックを起こしがちな人はこの記事が参考になったらうれしい。
波のうねりがすごい
たいていの大会は防波堤の中にコースが設定されているので、多少の潮の流れや波があるのは当然としても、穏やかなところで泳ぐことが多い。しかし、たまにそれでもそこそこ波のある時に当たることもある。
7月に開催される宮崎シーガイアトライアスロンと10/11月に開催されるITUトライアスロンワールドカップ宮崎のスイムはともにみやざき臨海公園のサンビーチ一ツ葉という会場で行われるのだが、7月と10/11月では波の高さがぜんぜん違う。
ワールドカップには2回参加したが、どちらも波のうねりがすごくて頭を上げても波でブイが見えなかったり、上下にも左右にもかなり揺られるので途中で船酔いのようになってしまう。シーガイアトライアスロンのときとぜんぜん違うじゃん!って思った。一度は水から上がったら波酔いがひどくてふらふらで、バイクにまたがった瞬間にバランスを崩してボトルを2本とも落としてしまい、水分補給まったく無しで40kmのバイクパートをこなさざるを得なかった事がある。
これはわかってても対処のしようがあまりないのでもう慣れるしかない。船酔いしやすい人は酔い止めを飲んでおくなどしてもいいのかも。
太陽まぶしい
スイムのスタートはたいてい午前中の早い時間であることが多い。なので太陽がまだ低い位置にあるので、泳ぐ方向によってはブレスのたびに直射日光が目に入ってとても眩しい事がある。両サイドでブレスできるようにしておくとこれを避けることができるのでいいんだけど、どうしても得意サイドでブレスしちゃうんだよなあ…。
人ぶつかる
コースロープも底のラインもなく、ただ遠くのブイを目視して泳ぐため、まっすぐ泳げる人ばかりではない。そして群れて泳いでいるのでどうしても周りの人とぶつかることは避けられない。
キックの強い人とか平気で乗っかってくる人もいるのでなるべく周りに人がいないところを泳ぎたいと思っていると、コーナーで方向転換するときや部位の位置を確認する時だけ何故か平泳ぎになる「突然平泳ぎマン」に遭遇して蹴られたりもする。
「妖怪あしうらなでり」に足を撫でられる
バイクもそうだけど、スイムでも人の後ろについて泳ぐと楽に泳げるらしい。らしいというのは自分自身ではその楽さを実感したことがないからだ。
で、本当にぴったり後ろにくっついて泳ぐ人がいる。なんで分かるかというと、定期的に足の裏をなでていく「妖怪あしうらなでり」が出現するからだ。これが実に気持ち悪い。
でも方向を変えて避けようとしても着いてくるし、たいていこういう場合泳ぐ速度もほぼ同じ人だったりするのでしばらく続いたりする。なんだかんだスイムで遭遇すると一番イヤなのがこれかもしれない。
ゴーグルに水
いかに陸上ではフィットしていても、長い時間泳いでいるとときおりゴーグルの中に水が入ってしまう事がある。気にしない人はそのまま泳ぐのかもしれないけれど、私のようにコンタクトレンズをいれたまま泳ぐ人はそのままにすると水が目の中に入って最悪の場合レンズが取れてしまうので困ってしまう。
こういう時はひっくり返ってキックで進みつつゴーグルから水をだしてまたクロールに戻るということをやるのだけれど、ライフセーバーの人からしたら「あの人大丈夫かな」って思われているのかもしれない。大丈夫です。
スイムから上がるとき
上がる時に岩で足切る
きれいな砂浜やスロープが用意されている会場で開催される大会だけではなく、ちょっと石や岩がゴロゴロしている海岸で開催される大会もある。ランパートで足裏に違和感を感じて、「ソックスの中に砂の塊があるんだな」と思って走って、終わってからソックスを脱いでからよく見たら、直径5mmくらいで皮が切れてめくれていた事がある。傷だとわかった瞬間にとても痛くなるから不思議だ。
スイムから上がるときはホッとして気が緩みがちだけれど、足元には十分気をつけよう。
ゴーグルとスイムキャップを挟んであることを忘れちゃう
水からあがってトランジションエリアに向かうあいだにウェットスーツの上半身を脱いで袖を腰のところで結び、ゴーグルとスイムキャップも脱ぐ人は多いと思う。私はゴーグルとスイムキャップを持って走るのもいやなので、トライウェアの 胸のところに挟んでしまうのだが、トランジションエリアで慌ててしまって、挟んだままバイクパートに入ってしまうことが数回あった。特にレースに支障はないけれど、やっぱりちょっと恥ずかしい。
この写真で右胸のあたりに白く見えているのがスイムキャップだ。目立たないから分かりづらいけど、本人はとても恥ずかしい。
あと、知り合いでウェットスーツの下半身を履いたままバイクパートに入って、途中で脱ぎ捨てた人もいる。あれはびっくりした。しかも、それでもバイクの自己ベストタイムを叩き出したというから鹿児島のWさんはすごい。
細かな失敗談集になってしまった
書きはじめたら、結局細かな自分の失敗談集になってしまった。でもどれもはっきりと覚えているくらいなのでよほど困ったり恥ずかしかったりしたのだろうと思う。できれば同じようなトラブルを避けられる人がこの記事ですこしでも減りますように…。